自動車交通量の将来推計。推計方法は国・地域によって異なるが、日本の国土交通省では「全国の車の総台数×走行距離」で交通需要を算出し、5年ごとに最新のデータに基づく見直しを行う。単位は「台キロ」。推計結果は、道路計画の車線数や構造規格の根拠になるほか、有料道路の償還計画、環境アセスメント等にも利用される。国交省では、人口推計をベースにした乗用車の交通量と、GDP(国内総生産)の将来予測をベースにした貨物車の交通量を別々に推計。乗用車の場合には、人口減少、少子高齢化、免許保有率、女性の社会進出等の変化をふまえて算出した乗用車の延べ利用人数から、地域別、目的別、車種別の1台当たり平均利用距離を推計し、さらに人口推計から導いた乗用車保有台数をかけるといった手順がとられる。2008年11月、国交省は、2020年、30年の自動車交通量(乗用車、貨物車の合計)をそれぞれ7560億台キロ、7490億台キロとする交通需要予測を発表。前回(02年)の予測を約13%下方修正したもので、国交省が08年中に策定予定の道路整備中期計画が、縮小される可能性があるとして注目された。