脳や頭部の病気によるものではない慢性頭痛(機能性頭痛)の一つで、片方の目の奥や側頭部に、激しい痛みが数週~数カ月間群発する病気。頭痛の発作は就寝後、または早朝に生じやすく、えぐられるような激痛が15分~3時間程度続く。同時に目が充血したり、涙や鼻汁が出る、瞳孔が縮む、まぶたがむくんで下がる、といった随伴症状があらわれる。発作の頻度は2日に1回から1日8回程度で、ほぼ同時刻に生じることが多い。群発期の周期は年1、2回だが、慢性化して2年以上続くこともある。20~40歳代の男性に多く見られるのも特徴とされ、発生率は10万人あたり9.8人。原因は不明で、片頭痛や緊張型頭痛など他の慢性頭痛と同様に、何らかの理由で血管が拡張して炎症を生じ、周囲の神経を刺激するために起こる、と考えられている。発作時は鎮痛薬が効きにくいため、酸素吸入、片頭痛治療薬の皮下注射などで治療を行う。群発期の予防には、血管拡張を抑える飲み薬を服用し、誘発因子とされる飲酒や心身の疲労にも注意を要する。