人種、宗教、信条、政治とは関係なく、貧困や紛争、天災などで生命の危機に瀕している人々に医療を届けることを目的とした、非営利の国際的な民間医療・人道援助団体。内戦状態にあったナイジェリアのビアフラに医療支援のため派遣されたフランスの医師と、ジャーナリストらによって1971年12月20日に設立された。その後、内戦状態のレバノンやボスニア、飢餓に直面するエチオピア、自然災害に見舞われたアルメニアや北朝鮮、紛争地となったチェチェンなど、さまざまな国や地域、場面で活動を続けている。それが認められ、99年にはノーベル平和賞を受賞した。同じ年、92年に事務局を開設した日本支部は特定非営利活動法人(NPO)に認定された。2012年現在、世界28カ国に事務局を持ち、6500人以上の医師や看護師らが、アフガニスタン、マリ、南スーダンなどで活動をしている。