気腫疽(きしゅそ)という感染病の病原体で、破傷風菌の仲間。土の中に生息し、傷口や消化器の粘膜から、牛や羊の体内に入ると、高熱を発して、筋肉の壊死(えし)を起こす。致死性が高く、感染すると1~2日で死に至る。しかし、予防ワクチンがあるため、日本での家畜への被害は、多い年でも全国で十数件にとどまる。2007年2月22日、千葉県の船橋市立医療センターは、06年2月に同センターで死亡した50歳代の男性から、気腫疽菌が検出されたと発表。男性は土木作業中に胸を負傷。翌日に心肺停止状態となり、同センターに運ばれたが、まもなく死亡したという。人への感染が確認されたのは世界で初めて。