厚生労働省が、2006年4月に施行された高齢者虐待防止法に基づいて、その対応状況を調査したもの。07年9月発表の調査結果(暫定版)によると、全国1829市町村で、家庭内における高齢者虐待の相談や通報が1万8393件あり、そのうちの1万2575件が虐待を受けた、または受けたと思われたと判断された。虐待を受けた高齢者のうち76.9%が女性で、80歳から89歳までが最も多い。また、全体の84.3%が同居する者による虐待で、虐待していたのは、息子が37.1%と最も多く、次いで夫が14.1%、娘が13.5%。虐待の種別は、身体的虐待が64.1%で最多、心理的虐待が35.6%、介護などの放棄が29.4%だった。