WHO(世界保健機関)が設定した、新型インフルエンザによる世界的大流行(パンデミック)の脅威の深刻さや、対策計画を準備するための活動の必要性を知らせる分類。世界的な視点からフェーズ1からフェーズ6まで6段階の警戒レベルに分けられている。フェーズは、WHOの緊急委員会が協議し、事務局長が指定する。各フェーズは、1~2がパンデミック間期、3~5がパンデミックアラート期、6がパンデミック期に分けられ、その内容は以下の通り。フェーズ1は、動物から人に感染するウイルスが未確認で、感染のリスクは小さい。フェーズ2は、人への感染はないが、動物に流行しているウイルスが、人に感染するリスクが高い。フェーズ3は、動物間や、動物から人への感染はあるが、少人数の感染で一時的。人から人への継続的な感染拡大はない。フェーズ4は、継続的に、集団レベルで人から人へ感染する。パンデミックに移行する可能性は中度から高度。フェーズ5は、人から人への感染が、WHOの6地域区分のうちの1地域内の2カ国で継続する。パンデミック直前で、移行する可能性は高度から確実。フェーズ6は、フェーズ5に加えて、人から人への感染が別のWHOの地域の1カ国で感染が継続するパンデミック。なお、2009年4月にメキシコでの感染拡大をきっかけとした新型インフルエンザ問題では、WHOは4月27日に新型インフルエンザの発生を宣言するとともに、警戒レベルをフェーズ4に引き上げ、さらに4月29日にフェーズ5に引き上げた。