出産後の女性の心身に寄り添いながら家事を手伝い新生児の世話などをする、一般社団法人ドゥーラ協会認定の専門職資格。ドゥーラ(doula)とは「他の女性を支援する経験豊かな女性」という意味のギリシャ語が語源で、アメリカでは出産前後の女性を支援する専門職として確立されている。日本では従来、産後のサポートは親の手を借りた「里帰り出産」などで行われてきたが、近年、女性の社会進出に伴い高齢出産も増え、親世代も高齢化あるいは介護や就労に従事しているなど、産前産後の援助を求めることが困難な状況も増えてきた。出産の疲れが残り、休息を必要とする産後に助けを得られず、孤独な家事や育児に追われ心身のバランスを崩す母親が多いことから、日本でも産後の世話をするドゥーラを養成しようと、2012年3月東京都助産師会が後援してドゥーラ協会(http://www.doulajapan.com/)が発足、5月から養成講座が開始された。産後ドゥーラの仕事は、掃除や洗濯などの家事、正しい知識に基づいた新生児のケア、母乳に良い食事づくりや母乳育児支援などの母親へのサポート、保育園・幼稚園への送迎など上の子どもの世話、また緊急時や異常時には病院や各行政機関などの必要な専門家との橋渡しなど多岐にわたる。必要な養成プログラムを修了後に産後ドゥーラの資格を得たあとは、ドゥーラ協会が職業として確立するよう活動をサポートする。