特定危険指定暴力団と特定抗争指定暴力団を、都道府県の公安委員会が期限付きで指定する制度。福岡県などで暴力団が関係するとされる襲撃事件が相次いだことを受けて、2012年10月30日に施行された改正暴力団対策法で新設された。指定された暴力団の活動区域は警戒区域とされ、大幅に規制が強化される。特定危険指定暴力団は、企業などへの襲撃を繰り返す暴力団が対象で、指定期間は1年以内。指定された暴力団員が警戒区域内で企業などに不当要求をした場合、従来の中止命令を出す手続きが不要で、即逮捕することができる。特定抗争指定暴力団は、激しく対立抗争する暴力団同士が対象で、指定期間は3カ月以内。警戒区域内の事務所への立ち入りと新設が禁じられる。また、指定された暴力団員が抗争相手の家や事務所に近づいた場合、即逮捕することができる。