所得分布の中央値の半分以下しか所得がない人の比率。中央値とは、データを大小の順で並べたときに中央に位置する値のこと。ちなみに平均値(算術平均値)は、データの合計をデータ数で割った値のこと。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「データブック国際労働比較2009」によると、日本の相対的貧困率は2000年代半ばで14.9%あり、アメリカの17.1%に次いで2番目に高い。このデータは、経済協力開発機構(OECD)が08年10月に発表した、OECD加盟諸国(30カ国)の所得と貧困について分析した報告書「Growing Unequal?:Income Distribution and Poverty in OECD Countries」がもとになっている。また、09年3月の男女共同参画会議の中間報告「新たな経済社会の潮流の中で生活困難を抱える男女について」によると、現在の日本において女性の相対的貧困率が男性より高く、年代が高くなるにつれて男女間格差が広がっている。理由としては、女性が出産によって就業を中断する人が多く、子どもが大きくなってからも希望する職種で再就職できる人が少ないこと、女性の非正規雇用が増えていること、ドメスティック・バイオレンス(DV)の影響などが挙げられている。