代謝産物である尿酸が、必要以上に血液中にたまる高尿酸血症や、それに誘因されて急性関節炎などの発作が起こる痛風の治療予防薬。一般名は、フェブキソスタット(febuxostat)という。製薬会社の帝人ファーマ(本社・東京都千代田区)が開発し、2009年12月に国内での製造販売承認を申請、11年1月に承認された。尿酸の産生に関与するキサンチンオキシダーゼと呼ばれる酵素を阻害し、尿酸値を抑制するタイプの薬で、日本ではグラクソ・スミスクライン社のアロプリノール(商品名「ザイロリック錠」)以来、約40年ぶりの新薬。ただし、アロプリノールとは基本的な化学構造が異なっているため、1日2~3回の服用は必要とせず、1日1回の服用で血中尿酸値を治療目標値まで強力に低下させ、その状態を長く維持できる。また、腎機能が中程度まで低下した人も、用量調節をせず使用できる。アメリカ、カナダ、フランス、イギリスなど、欧米9カ国ですでに先行発売。日本では、11年春から販売が予定されている。