取材や報道を目的とするすべてのジャーナリストらに対して、公正な取材の機会を提供する目的で設立された団体。「自由報道協会」設立準備委員会が2011年1月26日に設立趣意書を発表、27日に同会主催のプレオープン記者会見として小沢一郎衆議院議員記者会見を実施した。当初は任意団体として活動するが、NPO法人として正式な発足をめざしており、名称は「自由報道協会」(仮)としている。フリージャーナリストの上杉隆が暫定代表を務める。先進国の公的会見は一般的にオープンだが、日本では記者クラブという独自の制度のもとで、政府会見等は長らく記者クラブ加盟のテレビや新聞などの大手メディアに限定され、フリーランスや雑誌、インターネットメディアなどは排除されてきた経緯がある。09年の民主党への政権交代以降、一部の政府会見はオープン化されたが、全面オープンにはほど遠い状況から設立に至った。設立趣意書では、(1)日本全国の公的な記者会見の開放を訴えるとともに、記者会見を代行主催する非営利団体で、協会自体が報道に従事する「メディア」にはならない、(2)取材・報道目的であれば、個人単位で誰もが加盟でき、記者会見等に参加できることを保障する、報道機関や他団体への所属の有無は問わない、(3)あらゆる人物の記者会見への招致を妨げることをしない、誰もが自由に記者会見の開催を求める機会を保障する、などをうたっている。