結婚前に、夫婦生活に関する事柄について取り決め、文書化した婚前契約のこと。欧米では一般的な習慣となっており、主に離婚時の金銭トラブルを防ぐため、預貯金や不動産など財産分与の内容について取り決めておく。もともとは資産家や有名人などセレブの間で、慰謝料や遺産目当ての結婚を防ぐために交わされていたが、最近では一般人の間にも広がっているという。また財産分与に関する事項のほかにも、「ゴミ出しは交代で行う」「暴力をふるったら離婚」など、細かな結婚生活上の義務から離婚の条件まで、内容は多岐にわたる。日本ではこのような制度は浸透していないが、財産の帰属や生活上の費用分担など、夫婦間の財産に関する取り決めについて、「夫婦財産契約」を婚姻の届け出前に作成し登記すれば、法的効力を持つことが民法上で認められている。