2012年8月28日に環境省が発表した、絶滅の恐れのある野生生物の種のリスト。日本に生息(生育)する動植物について、専門家で構成される検討会が絶滅の危険度を評価、その結果をリストにまとめたもの。おおむね5年に1度改訂されており、国際自然保護連合(IUCN)の基準に則って、危険度の高い順に「絶滅」「野生絶滅」「絶滅危惧IA類」「同IB類」「同II類」など8区分で評価する。リストは「哺乳類」「鳥類」「爬虫類」など動物8分類群、植物2分類群の計10分類群に大別して作成。今回は、作業中の「汽水・淡水魚類」を除く9分類群が発表された。このうち、絶滅の恐れがあるとされた種の数は、06~07年にかけて発表された第3次レッドリストよりも419種増え3430種。また、新たに絶滅種と指定されたのは、哺乳類のニホンカワウソ(北海道亜種、本州以南亜種)とミヤココキクガシラコウモリ、鳥類のダイトウノスリ、昆虫類のスジゲンゴロウ、貝類のリュウキュウカワザンショウ、植物I(維管束植物)のコバヤシカナワラビとツクシサカネランの計8種。国内漁獲量の減少している二枚貝のハマグリは「絶滅危惧II種」に指定された。なお、レッドリストの掲載種を解説する「レッドデータブック」の改訂版は14年の公表予定。