ゲーム要素を取り入れた、子ども向けの読書の指導法。読書へのアニマシオンとも。アニマシオンはもともとはラテン語で、魂、生命(anima)を吹き込み、活性化させるという意味。1970年代に、スペインの編集者モンセラット・サルトらが、読書離れの進行に歯止めをかけようと、子どもたちの読む力を引き出し、読書の楽しさを伝える指導法を研究。試行錯誤を繰り返して体系化し、75種類にまとめた。物語や詩の中にわざと間違いを入れて読み聞かせた上で間違いを探させたり、あらすじをクイズにして出題し友だち同士で競わせるといった、さまざまな指導法があり、読解力やコミュニケーション能力を養う効果があるという。ヨーロッパの各国で普及が進んでおり、日本でも97年に出版された「読書で遊ぼうアニマシオン」(モンセラット・サルト著、柏書房刊)などで紹介され、以後、各地で研究会やワークショップが行われ、一部の小中学校の国語の授業など、さまざまな教育現場で導入されつつある。