2009年5月からの実施が予定されている裁判員制度で、裁判員となる可能性のある候補者のこと。08年8月29日、最高裁判所は、09年分の裁判員候補者名簿に登録される人数が、全国で約29万5000人になると発表した。裁判員候補者名簿は、各地方裁判所の管轄区域内の各市町村の有権者名簿から、割り当て人数を無作為に抽出して作成される。この名簿から、事件ごとに50~100人が裁判所に呼び出され、裁判に参加する裁判員6人が選び出されることになる。09年の裁判員候補者名簿に登録される確率は、全国平均で有権者352人に1人となるが、各地裁での裁判員裁判対象事件の過去の件数を参考にして必要な候補者数が算出されるため、管轄によって異なる。全国でもっとも確率が高いのは、大阪の211人に1人。次いで千葉の221人、名古屋の249人、津の251人、東京の257人の順。一方、確率が低いのは、青森の653人、新潟の660人、釧路の667人、福井の684人で、もっとも低いのは秋田の786人に1人となっている。すでに08年8月から有権者名簿からの抽出作業が始まっており、候補者に選ばれた人のもとには、11月~12月に、裁判所から通知が届く予定になっている。