ごく微量の放射性物質を使い、臓器の状態や病気を調べる検査。アイソトープ検査、RI検査ともいう。検査薬である放射性医薬品には、放射性同位元素(ラジオアイソトープ ; RI)と呼ばれる放射性物質が添加されており、体内に入ると臓器や器官に集積してガンマ線を放出する。その性質を利用し、検査したい部位から出た放射線をガンマカメラなどの装置で検知して、得られた画像をもとに診断を行う。検査は30種類以上あり、例えば、血管や血流の障害、脳や骨などの腫瘍、肺の炎症、がん細胞の転移、心臓や腎臓の機能低下、といったものが評価できる。一般的な検査の場合は、放射性医薬品を静脈から注射、もしくは飲み薬や吸入薬で投与したのち、20~30分間寝ているうちに終了する。苦痛が少なく、副作用もまれにアレルギーや吐き気、動悸、めまい、発疹などが見られる程度とされている。ちなみに使用される放射性同位元素は、テクネチウム99m、ガリウム67、タリウム201、ヨウ素123などで、いずれも半減期が短く、人体への影響は少ない。検査1回あたりの被曝量も、エックス線と同レベルの0.2~8ミリシーベルトに抑えられている。