生活習慣病の一つ、脂質異常症を治療する飲み薬。日本の製薬会社である持田製薬(本社・東京都新宿区)が製造している。一般名はイコサペント酸エチル。脂質異常症は高脂血症ともいい、血液中にコレステロールや、中性脂肪のトリグリセライド(TG)が増え過ぎる病気。自覚症状がなく、見過ごされがちだが、放っておくと動脈硬化を進行させ、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞を招く原因となりうる。エパデールはイワシ、サバなどに含まれる不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)を主成分としており、動脈の弾性を保ち、血小板のはたらきを抑えて、血液中の脂質を低下させる。また、閉塞性動脈硬化による潰瘍(かいよう)、疼痛などの症状も緩和する。従来は医療用医薬品だったが、2012年12月に厚生労働省がスイッチOTC薬として承認し、病院の処方せんなしに買える一般用医薬品となった。効き目が強いぶん副作用のリスクも高く、悪心、嘔吐(おうと)、胃部不快感、下痢、便秘、発疹などが出る場合がある。また、消化管潰瘍など出血傾向がある病気の患者、月経期間中の女性、手術をひかえた人などは、服用後に出血が止まらなくなる恐れがあるため、注意を必要とする。