温室効果ガスの国内排出量取引の方式の一つで、実績割当方式。国内排出量取引とは、京都議定書において国ごとに定められた温暖化ガスの削減総量に基づいて、政府が国内の企業などに排出枠を配分し、各企業が市場でその売買を行う制度。グランドファザリング方式では、それぞれの過去数年の平均排出量に基づいて、各企業への配分を決め、排出枠を無償で割り当てる。ほかに、公開入札によって各企業が排出枠を購入するオークション方式や、各業種ごとに、排出量の平均値を参考に基準をつくり、それに応じて枠を配分するベンチマーク方式などがある。EU(欧州連合)は、2005年にグランドファザリング方式を中心とした国内排出量取引制度を導入。日本政府も同制度導入に向けた検討を始めている。