2008年に南カリフォルニア地震センターの発案で始まった、アメリカ最大の防災訓練のこと。シェイクアウトは、「地震をぶっとばせ」という意味の造語。日本では一斉防災訓練、地震対応訓練などとも言われる。この訓練の特徴は、最新の地震研究データに基づいたシナリオを使い、自宅や学校、職場などさまざまな場所にいるさまざまな人たちが同時に訓練を行うことにある。具体的には、あらかじめ決められた日時に、登録されたメールアドレスに訓練用の緊急地震速報が一斉に流れ、それを受けた人は、その場所で自分の身を守る行動をとるというもの。基本的な行動は、(1)ドロップ(姿勢を低く)、(2)カバー(体と頭を守って)、(3)ホールドオン(揺れが収まるまでじっとして)、の3つで約1分程度で終わる。手軽に訓練に参加できることから、11年にカリフォルニアなどで行われたシェイクアウトには約950万人が参加したと言われる。日本では、京都大学防災研究所の林春男教授や東京大学地震研究所の平田直教授らが中心となり「効果的な防災訓練と防災啓発提唱会議」(ShakeOut提唱会議)を設立し、12年3月9日に千代田区で初めてのトライアルを実施した。同年8月30日には、北海道で10万人規模のシェイクアウトが実施され、以降、大阪や千葉、埼玉など全国に広がっている。なお、シェイクアウトに参加するには、「The Great Japan ShakeOut」(日本版シェイクアウト)のWebページ(http://www.shakeout.jp/)から申し込みを行う。