医療機関が喫煙をやめたい人向けに禁煙指導を行っている専門外来。2006年4月から保険適用になった。初診を含めて5回、3カ月間の診療については保険適用になる。初診では、ニコチン依存度をチェックし、呼気中の一酸化炭素濃度や血液中のニコチン濃度などを測定。これらの情報や喫煙状況などから喫煙者本人にニコチン依存の現実を認識してもらい、禁煙を成功させるための適切なアドバイスや禁煙補助薬の処方を行ってくれる。2回めは初診から約2週間後に設定され、喫煙状況の問診やアドバイス、禁煙補助薬の追加処方などを行う。以降、さらに2週間後に3回め、そこから4週間後に4回め、さらに4週間後に最後の5回めの診療が行われる。2回め以降は離脱症状(禁断症状)への対処法などカウンセリングが中心で、禁煙を継続するためのサポートを行う。禁煙補助薬には、ニコチンガムやニコチンパッチ、内服薬などがあり、喫煙者本人の健康状態などを考慮して決定する。なお、保険適用になるには、スクリーニングテスト(TDS)でニコチン依存症と判断されること、ブリンクマン指数(1日に吸う本数×喫煙年数)が200以上であること、禁煙の意思があること、禁煙治療に同意することなどの条件が必要になる。ただし、5回の診療で禁煙できなかった場合は、以降1年間は保険適用での診療は受けられないので、その間に再度診療を受けたい場合は実費になる。1年以上が経過していれば再び保険で診療を受けられる。