息が切れる程度の速歩と、軽いウオーキングを数分間ずつ、交互に繰り返す運動療法。信州大学医学部スポーツ医科学講座が、ウオーキングの健康効果に着目し、中高年の生活習慣病・介護予防のための、個別運動処方プログラムとして開発した。基本的な効果は、体重や体脂肪率の低減、血圧や中性脂肪、コレステロールのコントロールなど。さらに速歩によって運動強度を上げた結果、脚筋力や持久力が強化され、通常のウオーキングでは難しかった体力アップもできるようになった。最近では、うつ病の治療などにも応用されている。具体的な方法は、(1)競歩のように息があがる速度で3分間歩く、(2)呼吸を整えながらゆっくりと3分間歩く。この2つの動作を1セットとして、目標回数を決めてくり返す。速度や時間は、各自の筋力や体力に合わせて調節して構わないが、目安としては、1日5セット(30分間)行うのが効果的である。歩く時は背筋を伸ばしてあごを引き、上体はリラックスさせ、1本の線の上をさっそうと歩くようなイメージで、力強くリズミカルに進むのがコツ。