東京都が創設した、他の医療機関では治療が困難な小児重篤患者を、24時間365日必ず受け入れる小児専門の医療機関。2010年9月1日から運用を開始した。運用開始時点での指定医療機関は、東京大学医学部附属病院(文京区)、国立成育医療研究センター(世田谷区)、日本大学医学部附属板橋病院(板橋区)、都立小児総合医療センター(府中市)の4カ所。小児科医や小児外科医などの専門医と看護師が24時間常駐し、必要であれば脳神経外科医など別の専門医も緊急呼び出しで対応できるシステムになっている。対象は、0~15歳以下で、近くの救命救急センターで蘇生治療を行った後に、救命治療や継続的な集中治療が必要な小児患者。妊婦や生後7日未満の新生児などは、総合周産期母子医療センターが対応するので、対象外になる。通常、重篤な小児患者も大人と同じ救命救急センターに搬送されるが、小児科の専門医が必要なケースが多く、別の小児外科医などがいる病院に転送されることが多かった。そのため、東京都は09年、小児患者の救命救急体制を拡充するためにこども救命センターの創設を決定した。