胎児の健康状態や性別などを調べる、出生前診断の一つ。妊婦から少量の血液を採取し、4つの成分を測定して、胎児の染色体異常の有無を確率(可能性)として算出する。母体血清マーカー検査、AFP4テストともいう。また、3つの血液成分で判定するものはトリプルマーカーテストという。対象となる疾患は、(1)染色体の異常によって知的発達や運動能力の発達に遅れが生じる21トリソミー(ダウン症候群)、(2)次いで発症頻度が高い18トリソミー、(3)胎児の脳や脊髄に障害が起こる開放性神経管奇形、の3つ。検査が可能な時期は妊娠15週0日~21週6日で、約10日後に結果が出る。検査結果はパーセント数値で示されるが、あくまでも推定に過ぎず、本当に胎児に異常があるかどうかの判定はできない。そのため厚生労働省では、事前の説明不足により妊婦が誤解したり、不安を感じた報告が少なくないとして、医療機関などに慎重な配慮を要請している。