たばこ自動販売機用の顔写真付き成人識別ICカード。「taspo(タスポ)」は商標で、「たばこのパスポート」の意味。未成年者の喫煙防止を強化するために導入される。2008年3月から7月までに、屋内外すべてのたばこ自動販売機が、「taspo」対応の成人識別機能付きのものに切り替わり(全国で約52万台)、以後、自動販売機でたばこを購入するには、たばこカード「taspo」が必要になる。「taspo」の取得希望者は、たばこ販売店などに置かれる申し込み用紙に記入し、本人確認のための身分証明書(運転免許証など)のコピーや顔写真とともに(社)日本たばこ協会に郵送すると、審査後、カードが発行される。発行手数料は無料。また、「taspo」には「ピデル」と呼ばれる電子マネー機能が付いており、チャージすることで、現金不要でたばこを購入できる。鹿児島県と宮崎県、神奈川県から導入が始まり、三県の申し込みは07年12月から、利用開始は08年3月より。それ以外の都道府県は08年2月より申し込みが開始され、同7月までに全国に段階的に導入される。主体は、(社)日本たばこ協会、全国たばこ販売協同組合連合会、日本自動販売機工業会の3団体。なお、財務省は、導入費用の負担などの理由から導入が遅れている小売店所有のたばこ自動販売機について、「taspo」の導入を義務付けることを決定した。これを拒否した場合は、たばこ自動販売機の撤去や販売免許の取り消しなどの処分が行われる。08年7月1日以降、「taspo」非対応のたばこ自動販売機は設置できなくなる。