水素をエネルギー源とする自動車のことで、燃料電池自動車と水素エンジン自動車がある。前者は、水素と酸素の化学反応から生まれた電気エネルギーでモーターを動かし、水しか排出しない。後者は、エンジン内で水素を燃焼させてエネルギーとし、二酸化炭素はゼロ、窒素酸化物もほとんど排出しない。とくに後者を水素自動車と呼ぶこともある。ともに次世代のエコカーとして期待されている。燃料電池自動車は世界の有力メーカーが実用化に取り組み、2002年からは一部が市販されているが、価格は1台数億円といわれ、普及にまだ時間がかかる。水素エンジン自動車は、既存のエンジン技術や生産技術が使える点に着目し、BMWやマツダなどが実用化に乗り出している。BMWは06年末に量産車を発表、リース貸与を開始した。マツダも06年から国内の企業・自治体向けリース販売を始め、07年7月には経済産業省が中央官庁で初めて導入した。