アメリカで登録看護師(Registered Nurse/RN)に与えられる認可資格。初期症状患者の診察や予防診療、処方せん記載、限定された範囲内での投薬、検査指示を出す権限などを有し、医師と看護師の中間的な役割を担う。そのため、資格取得には一定以上の臨床実務経験をもって大学院で必要な学位を取得したのち、認定試験に合格しなければならない。1965年、医師不足に対抗する手段として、コロラド大学で小児科看護師から養成が始められ、次第に役割範囲や専門分野が拡大していった。2008年の統計では、約14万人以上のナースプラクティショナーが診療所や病院で就業している。日本には同様の資格制度はないが、大分県立看護科学大学大学院が独自に教育プログラムを開発し、08年4月より修士課程で老年看護ナースプラクティショナー(NP)コースを開設。無医地区への支援、平等な医療と保健サービスの提供、医療費の抑制などの実現を目標に掲げ、高度な専門知識と実践能力を備えた看護師養成に乗り出した。