熊本城の復元整備事業の財源とするため、熊本市が実施している募金制度(熊本城復元募金制度)。1万円以上を寄付した個人、法人、団体には、「一口城主」として城主証が発行され、名前を記した芳名板が天守閣に掲示される。加藤清正による築城から400年を迎える2007年に向けて、1998年度から始まった第1期復元整備事業では、本丸御殿などの建造物の復元に要した89億円のうち、同制度で約12億円を賄った。2009年から始まった第2期復元整備事業では、熊本市は、城主証、芳名板に加えて、個人の寄付者には口数に応じた期間(10年を上限に1口で1年)、無料で入園できる「城主パスポート」を発行する、新たな一口城主制度を発表。受付開始の同年1月1日から4日間で、1000口を超える応募があった。第2期事業は、馬具櫓(やぐら)、西櫓御門・百間櫓などを2017年度までに復元する予定で、熊本市は総事業費23億円のうち、約7億円を一口城主制度で賄いたいとしている。