都道府県ごとに年齢構成をそろえて、人口10万人あたりの死亡数を表したもの。厚生労働省が人口動態統計を基にして、1960年から5年ごとに調査している。死亡者数を人口で除する粗死亡率では、高齢者の多い地域ほど数値が高くなる。一方、年齢調整死亡率では、都道府県ごとの年齢構成を調整することで、より正確な地域比較や年次比較を行うことができる。がんや心疾患、肺炎、自殺、糖尿病など、17の死因別調査も行われている。2012年3月1日、厚生労働省が、10年の都道府県別の年齢調整死亡率を発表。それによると、都道府県別では、男性1位青森(662.4)、2位秋田(613.5)、3位岩手(590.1)で、女性1位青森(304.3)、2位栃木(295.7)、3位和歌山(294.5)となり、男女とも青森の死亡率が最も高かった。一方、最も死亡率の低かったのは、男女ともに長野(男性477.3、女性248.8)だった。全国の年齢調整死亡率は、男性544.3(前回比48.9減)、女性274.9(23.7減)となり、調査開始以来の低下傾向が続いている。がん、心疾患、脳血管疾患の三大死因による死亡率も、男女ともにすべて前回より低下した。なお、粗死亡率では、1980年代後半以降、上昇傾向が続いており、高齢化にともなって年齢調整死亡率との差は年々拡大している。