酸素の供給を抑制し燃焼速度を抑える素材を使った帯を、巻紙に数カ所組み込むことで、火がついたまま放置すると自然消火するたばこ。2004年アメリカのニューヨーク州で、低燃焼性たばこでなければ州内での販売ができないという販売規制が世界で初めて施行されて以来、カナダやアメリカ国内で広く普及。EU圏内においても導入方針が発表されている。09年の日本における住宅火災による発火源別死者数1023人の内、原因の1位は「たばこ」であり193人と全体の2割弱を占め、「発火源が判明しているもの」に限れば、たばこが原因による火災の死者数は全体の3分の1を占めている。そこで、総務省消防庁は10年11月19日、低燃焼性たばこの普及促進について検討する有識者協議会を設置することを決め、同年12月2日初会合が開かれた。協議会では、国内で製造、販売するたばこについて、低燃焼性にするための規制を設けるかどうかについて議論し、10年度中に一定の結論を示す予定。