環境省が毎年、夏の水浴シーズン前に結果を発表する、全国の水浴場の水質調査。4月から6月にかけて、地方公共団体が全国の海水浴場や湖沼・河川水浴場を調査し、環境省がとりまとめている。調査対象は、前年の遊泳人口が約1万人以上の海水浴場と、5000人以上の湖沼・河川水浴場で、調査項目は、ふん便性大腸菌群数、油膜の有無、化学的酸素要求量(COD;Chemical Oxygen Demand)、透明度の4つ。化学的酸素要求量とは、水質汚染の度合いを示す数値で、水中の有機物が過マンガン酸カリウムなどで酸化・分解されるときに消費される酸素量のこと。この4項目を環境省が定める判定基準に基づき、水浴場としての適合を「適」(水質AAと水質A)と「可」(水質Bと水質C)、「不適」の5段階で評価する。2012年は、802カ所の水浴場を調査した結果、「適」(水質良好)と判定されたところは649カ所で全体の81%に及んだ。水浴に適さない「不適」はゼロだった。なお、最高ランクの水質AAは501カ所で、大腸菌が不検出なだけでなくCODの平均値0.5mg/L以下の田沢湖(秋田県)や御浜(静岡県)、二位ノ浜(山口県)など8カ所が「水質が特に良好な水浴場」とされた。放射性物質の調査については別途、7月中にまとめる予定。