遺言書の作成相談や管理、相続手続きの代行などを行う、信託銀行のサービス。業務は、遺言書作成と保管のみのサービスと、遺言の執行までを行うサービスに分かれる。遺言執行サービスでは、遺言人の死後、信託銀行が遺言執行人となり、遺言書に基づいて遺産の分配などの相続手続きを行う。近年、遺産相続のトラブルが増加しており、最高裁判所の司法統計年報によると、2005年に家庭裁判所に持ち込まれた遺産分割事件では、遺産1000万円以下の件数が約1840件と10年前より倍増、より一般化の傾向がある。また、社団法人信託協会の調べでは、遺言信託の利用者は年々増加し、執行までを委託する人は、2006年度末で10年前の約3.5倍に増えている。なお、遺言信託の基本手数料は10万～30万円、遺言書の保管料は年間で無料～1万円程度、遺言執行報酬では最低でも100万円以上かかる（財産額によって異なる）。