2009年10月5日、スウェーデンのカロリンスカ医学研究所は同年のノーベル医学・生理学賞を、「テロメアとテロメアの作る酵素テロメラーゼによる染色体保護の仕組みの発見」を理由として、アメリカ国籍の3氏、エリザベス・ブラックバーン(Elizabeth H. Blackburn アメリカのカリフォルニア大学サンフランシスコ校教授)博士、ジャック・ショスタク(Jack W. Szostak アメリカのハーバード大学教授)博士、キャロル・グライダー(Carol W. Greider アメリカのジョンズ・ホプキンズ大学教授)博士に贈呈すると発表した。テロメアは染色体の末端にある構造で、染色体の安定を保ち分裂のたびに短くなり、テロメラーゼはテロメアの長さを伸ばす働きがある。その発見は老化現象の解明や抗がん剤の開発につながる成果とされる。ブラックバーン博士はショスタク博士とともにテロメアの役割を解明し、グライダー博士はブラックバーン博士とともにテロメラーゼを発見した。賞金は3氏に3等分される。ノーベル物理学賞と化学賞はスウェーデン王立科学アカデミーが、医学・生理学賞はストックホルムのカロリンスカ医学研究所が選考する。