多量の糖質を含むジュースやスポーツドリンクなどを飲み過ぎて、血糖値が急激に上がっため、糖尿病の症状が出ること。清涼飲料水ケトーシスまたはソフトドリンクケトーシスともいい、体が肥満傾向にあり、過食や運動不足などからくる2型糖尿病になりかかっている人が陥りやすい。ペットボトル入りの清涼飲料水に親しんだ、10~30歳代に多いのも特徴。糖質の過剰摂取によって高血糖になると、のどが著しく渇くため、さらに清涼飲料水を飲んでしまうという悪循環を招く。すると血液中の糖を細胞へ送るインスリンの作用が不足し、その結果、ケトン体と呼ばれる毒性物質が血液中に発生して、倦怠感や眠気、多尿などの自覚症状が現れる。この時点で医療機関を受診すれば、急性の糖尿病と診断される。また、さらに悪化すると血液がケトン体の蓄積によって酸性化し、ケトアシドーシスという糖尿病合併症を引き起こす。全身の倦怠感のほか、腸痛や嘔吐(おうと)、体重減少、場合によっては意識障害から昏睡に至って死亡することもあるので、早急の治療が必要となる。