2010年10月4日、スウェーデンのカロリンスカ研究所は、10年のノーベル医学・生理学賞を、不妊治療の体外受精技術を開発したイギリスのケンブリッジ大学名誉教授のロバート・エドワーズ(Robert G. Edwards)博士に贈ることを発表した。エドワーズ博士は1950年代から基礎研究を始め、69年に初めて試験管内でヒトの卵子の受精に成功した。その後、パトリック・ステプトー医師(故人)と共に、腹腔鏡による開腹しない卵子摘出技術を確立し、78年7月には世界初の体外受精による女児を誕生させている。この技術により、世界中で約400万人の体外受精児が誕生しているといわれている。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。賞金は、1000万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)。ノーベル医学・生理学賞は、ノーベル賞6部門のうちの1つで、医学または生理学の分野で功績のあった人に贈られる。選考は、カロリンスカ研究所が行う。