クラブ文化を守るため、風俗営業法(風営法)の規制対象から「ダンス」を削除することを求める署名活動。クラブ経営者や法律家などによるLet’s DANCE署名推進委員会(京都市)が事務局となり、2012年5月29日よりウェブサイト(http://www.letsdance.jp/)やイベントなどにおいて自筆およびネットでの署名活動を始めた。呼びかけ人には、音楽家の坂本龍一や大友良英、作家のいとうせいこう、映画監督で東京造形芸術大学学長の諏訪敦彦などが名を連ねている。風営法では、ダンスホールなどの設備を設けて客にダンスをさせる営業を行う場合、都道府県公安委員会に営業許可を申請する必要があると定められている。許可を得た場合も、営業時間は午前0時(繁華街は午前1時)までと制限される。そのため、深夜の集客を主とし、音楽とダンスを楽しむクラブは、無許可で朝方まで営業を行う場合が多い。従来、警察も黙認状態だったが、10年以降、取り締まりが強化され、関西や東京などのクラブが、風営法違反により相次いで摘発された。これに対して署名推進委員会では、多くのクラブは健全に営業されており、ダンス規制は時代にそぐわないなどとして、風営法の改正を求めている。同委員会は、年内をめどに、自筆とネットにおいて計10万票の請願署名を目標とし、国会に提出する予定。