75歳以上の高齢者が運転免許証の更新時に義務づけられる検査の名称。2009年6月1日から実施。講習の前に簡単な設問に答えてもらうことで、記憶力や判断力を確認する。設問は、(1)年月日や時刻の確認(時間の見当識)、(2)16種類の図形の名称の記憶(手がかり再生)、(3)時計の文字盤の描画(時計描画)の3つで、誤答が多いほど点数が高くなる。総合点が36点以上であれば第1分類「記憶力・判断力が低くなっている」、36点未満であれば第2分類「記憶力・判断力が少し低くなっている」、0点であれば第3分類「問題はない」の3段階に分類され、この検査結果に基づいた高齢者講習を受ける必要がある。第1分類の結果が出ても免許の更新は可能だが、過去1年間で信号無視などの交通違反を行っていると、専門医の臨時適性検査が義務づけられる。ここで認知症と判断されると免許証は取り消される。検査時間は30分で、検査費用は650円。なお、検査は何度でも受けることができるが、回数分の費用が必要。講習予備検査は、認知機能検査という名称で07年に成立した改正道路交通法に盛り込まれたが、認知症を判断する検査ではないため、警察庁は講習予備検査と名称を変更した。公表されているリーフレットなどには、両名称が併記されている。