高齢者など、歩くのが遅い人が横断歩道を渡っていたときには、青信号を自動で延長する信号機。精度のよい画像探知器(カメラ)で横断歩道上の歩行者の動きを感知し、時間内に渡りきれない恐れがあった場合、自動的に青信号を5~15秒間、延長する。また、青信号が点滅したり、赤信号のときに横断しようとした人を感知し、「危ない。信号は赤です。渡らないでください」と警告の音声を流す機能もある。2010年に全国で初めて、警視庁が東京都台東区と千代田区の2カ所の交差点に試験導入した。その結果、赤信号になっても横断歩道上にいた歩行者の割合は、導入の前の4.5%から3%に減っていた。この調査結果を受けて、11年1月からは本格的な導入を開始し、同年3月までに、高齢者が多く利用し、距離が長い交差点を中心に、10カ所に設置することが決められた。ただし、従来の信号機よりも1カ所につき約280万円高くなるため、都内全域の必要な場所に設置するには10年以上かかるとされている。