自分の死後に残された者へ伝えるべき事項をまとめ、ノート形式で記入するもの。多くは書き込み式になっており、必要な項目のみ、とじられるシート式のものや、CD-ROMから読み込むかソフトをダウンロードして、パソコン上で作成できるものもある。その内容は、財産分与など法的な要素の強い遺言状とは違い、多岐にわたっている。例えば自分史を書き加えることにより、自分自身の人生を振り返り、残される者に多くの思い出を残すことができる。また、どんな葬儀を望むのか、残された財産はどうすればいいのか、など実務的な面も持っている。認知症や意識不明の重体となったときに備え、介護や延命治療の希望などを前もって伝えておけば安心できる。遺言状のような法的効力はないものの、どういった音楽が好きだったか、趣味は何だったのかなど、気負いなく自由に書き記せるツールとしてシニア層に注目されている。