計画的避難区域とは、福島第一原子力発電所から半径20キロ圏外で、事故発生から1年間の積算放射線量が、20ミリシーベルトに達する可能性がある地域。国際放射線防護委員会(ICRP)が定める緊急時被ばく状況における放射線防護の基準値は、年間20~100ミリシーベルトとされており、その最も低い数値にあたる地域が指定された。該当地域に住んでいる人は、自治体の指示にしたがって、1カ月以内をめどに避難することが求められている。緊急時避難準備区域とは、屋内退避区域とされている半径20~30キロ圏内で、計画的避難区域には該当しない地域。緊急時には屋内退避、または別の場所に避難する必要がある。指定された地域の保育所や幼稚園は休園、小中学校および高校は休校。また、自力での避難が困難な子ども、妊婦、要介護者、入院患者などは、区域内に入らないように求められている。ただし、勤務などでやむを得ない場合は、区域内に入ることができる。二つの区域の設定については、2011年4月11日に政府が公表した。同発電所からの放射性物質の放出を管理できる状況になった時点で見直されることになっており、それまでの間も環境モニタリングのデータを集め、それらを分析することによって見直される予定。