法務省と全国の人権擁護委員連合会が実施している、全国の小中学生を対象にした相談用のミニレター。学校でのいじめ問題への取り組みの一環として、2006年度から全国の小中学校を通じて配布している。SOSミニレターは、A3判二つ折りの大きさで、返信用封筒と便箋(びんせん)が一体となっており、切り取って使う。封筒には、送り先として各都道府県の法務局人権擁護課の住所が記載されており、切手を貼らずに投函できる。小学生用と中学生用の2種類が用意されている。返信は学校なども指定でき、相談は電話と手紙のどちらかを選択できる。相談には法務局の職員か人権擁護委員が対応し、内容によっては学校や児童相談所などの関連機関と連携しながら解決にあたるとしている。法務省によると、実施初年度の06年度の返信数は1万171通で、10年度は倍を超える2万3039通あった。11年度は東日本大震災に関する相談も増えているという。相談内容の内訳は、10年度で体罰が234件、虐待が425件、いじめが8783件、その他が1万5349件。法務省では、SOSミニレター以外にも、無料の電話相談「子どもの人権110番」(フリーダイヤル0120-007-110)や、法務省のホームページから相談を書き込めるインターネット人権相談窓口でも相談を受け付けている。