出産を終えた母親の体の回復をサポートする、韓国の産後ケア専門施設。2000年頃から登場し、若い母親を中心に人気を集めている。現在、韓国に約500施設、ソウルだけでも約270施設あるといわれる。韓国語の「調理」には養生の意味も含まれ、出産直後の母親と新生児が2週間から1カ月、施設に滞在して休養をとる。母親はホテルのような個室などでゆっくりと過ごし、産後の肥立ちや母乳授乳によいとされる韓国の伝統料理、わかめスープを中心としたバランスのよい食事で体力を回復させる。また、出産でくずれた体形を整えたり、心身ともにリフレッシュしたりするために、骨盤マッサージやヨガなどのレッスンを受けることもできる。子どもは新生児室で過ごし、24時間体制で看護師が世話をする。費用は日本円にして2週間で平均10万円程度。11年に産後調理院を利用した外国人は約2万人で、そのうちの約1割が日本人とされる。近年、日本でも同様の施設が登場し、産後ケアサービスが広がりつつある。