国際学術研究団体の国際教育到達度評価学会(IEA)が4年ごとに行っている国際学力調査。59カ国・地域の小学4年生と中学2年生約38万人を対象に、算数・数学と理科の知識の定着度を調べるもので、基礎的な計算問題などを中心に出題される。2008年12月10日、IEAが07年の調査結果を発表。前回03年の調査では、日本の平均得点が小学4年の理科で前回比10点減、中学2年の数学で9点減となったことで波紋を呼び、「ゆとり教育」政策の転換のきっかけのひとつともなったが、今回の調査では、前回と同点となった中学2年の数学以外の3科目で、点数は前回を2~5点上回った。一方で、各国の順位では、日本は小学4年の算数と理科で前回3位から4位に下降。中学2年の数学では前回と同じ5位だったが、理科では前回6位から3位へと上昇した。上位5カ国は、小学4年の算数で1位から香港、シンガポール、台湾、日本、カザフスタン。理科ではシンガポール、台湾、香港、日本、ロシア。中学2年の数学では台湾、韓国、シンガポール、香港、日本。理科ではシンガポール、台湾、日本、韓国、イングランドの順となった。同様の国際学力調査にOECD(経済協力開発機構)が3年に一度行っている学習到達度調査(PISA)があるが、こちらは読解力や思考力を問うもので、TIMSSとは傾向が異なる。