子どもの生命や安全を守るため、文部科学省が2012年8月1日に省内に設置した組織。室長に官房長、副室長には初等中等教育局担当の大臣官房審議官2人が就き、課長・企画官級の職員ら21人体制で発足した。メンバーの中には、警察庁との密接な連携・協力を得ることが不可欠との判断から、警察庁から2人の職員が参加。いじめ対策の専門家として国立教育政策研究所の研究者も加わる予定にしている。子ども安全対策支援室が設置された背景には、滋賀県大津市でいじめを受けた中学生が自殺した問題があり、平野博文文科相が設置を表明していた。これまで文科省には子どもの安全にかかわる部署が約5カ所に分かれていたが、これらを一元化し、(1)いじめの問題が背景にある児童・生徒の自殺、(2)部活動等、教育指導中の事故、(3)不審者による凶悪な事件、(4)甚大な被害をもたらした自然災害など、子どもの生命や安全にかかわる重大な問題が起きた場合、同支援室が学校や教育委員会に直接指導や助言を行うとしている。