コンピューター(computer)と統計学(statistics)からなる合成語で、コンピューターによる犯罪統計管理システムのこと。犯罪の発生地域・時間、犯罪の手口などのデータをコンピューターに蓄積し、犯人像をプロファイリング(犯罪情報分析)し、犯罪の発生状況を電子地図上に表示させる機能がある。神奈川県警察は、2009年4月以降に県内で扱った事件を入力し、神奈川版コムスタットを構築している。過去1週間・1カ月・1年間の単位で、犯罪の種類や犯罪の集中する時間帯などを、地域ごとに表示する機能があり、県警や交番からもパソコンで閲覧することができる。県警瀬谷署は帰宅途中の女性が狙われる痴漢事件が多発していることから、コムスタットで犯人像の行動を分析し、次の犯罪が起こると予測される場所と時間を割り出して警戒していたところ、10年7月に不審な容疑者を発見し、県迷惑行為防止条例違反(痴漢)容疑で逮捕した。コムスタットはアメリカのニューヨーク市で、当時のジュリアーニ市長が市の治安回復のため、1993年に市警察に導入したことで知られている。