2008年7月5日に開通した、東海北陸自動車道の飛騨清見インターチェンジと白川郷インターチェンジ間にある、全長10.710kmのトンネル。直径約13m、片側1車線の2車線通行で、道路トンネルとしては、関越自動車道の関越トンネルの11.055kmに次ぎ、日本で2番目の長さを誇る。標高1744mの籾糠山(もみぬかやま)を貫くトンネルは、地表面まで1kmを超える土の圧力や大量の出水などで工事が難航し、両インターチェンジ間24.9kmが、東海北陸自動車道の最後の未通区間として残っていた。トンネル工事は1997年7月に始まり、山岳トンネルでは世界最大級といわれるTBM(トンネルボーリングマシーン)が使われた。2007年1月に貫通したが、その後も崩落や内壁変形が起き、その補強で08年3月末に予定された開通が約3カ月遅れた。なお、1972年の着工以来36年目に全面開通となった東海北陸自動車道は、東海地方と北陸地方を直結する初の高速道路で、全長は184.8km。名神高速道路一宮ジャンクションと北陸自動車道小矢部砺波ジャンクションをつなぐ。