欧州連合(EU)域内において、2009年から導入される、環境に配慮したより厳しい自動車の排出ガス規制。ユーロ5は、05年導入のユーロ4に比して、ディーゼル乗用車のPM(粒子状物質)を80%(0.025g/kmから0.005g/km)、NOx(窒素酸化物)も20%(0.25g/kmから0.2g/km)、またガソリン乗用車についても炭化水素とNOxを各25%(0.1g/kmから0.075g/km、0.08g/kmから0.06g/km)とする、排出量の大幅な削減を求めている。EUでは、すでに1992年に導入されたユーロ1で、ディーゼル車とガソリン車について、排出量の上限を求めた。続いて基準は、ユーロ2(96年1月)、ユーロ3(2000年1月)、さらにユーロ4(05年1月)へ移行してきている。特にユーロ4では、ディーゼル乗用車のPMとNOxを半減し、ガソリン乗用車にもCO(一酸化炭素)、炭化水素、NOxの半減を求めるという厳しいものである。ユーロ5では、さらに厳しい規制が導入されるもので、発効後18カ月ですべての新型車、36カ月ですべての新規登録車が対象となる。さらにまた14年には、ディーゼル車に対し、ガソリン車並みの排出基準を求める、ユーロ6への移行も予定されており、ハイブリッド車や、バイオエタノール燃料、水素燃料、燃料電池などへの関心の高まりを見せている。