法政大学大学院政策創造研究科の坂本光司教授と研究室の社会人学生が、さまざまな社会経済統計を活用して、47都道府県の幸福度を40の指標から評価・分析し総合化したランキング。47都道府県の課題を明らかにし幸福度を高める地域づくりの方策を示す目的で調査・研究されたもので、2011年11月9日、「47都道府県の幸福度に関する研究成果」として発表された。国内総生産(GDP)や国民総生産(GNP)などの経済指標ではなく、近年、ブータン王国が政策として掲げ国際的にも関心が高まっている国民総幸福量(GNH)の考え方を参考に、社会経済統計の中から「生活・家族」「労働・企業」「安全・安心」「医療・健康」の4つの部門で、地域住民の幸福度を端的に示していると思われる40の指標を選んで総合的に分析・評価し、10段階評価で得点化して総合と4部門で順位付けしたもの。全国1位には福井県、2位には富山県、3位には石川県と、北陸3県がベスト3にランキング。東京都は38位、最下位は大阪府だった。上位3県に共通しているのは、東京から離れた人口100万人前後の県であること、ものづくり、第二次産業が集積していること、失業率が低く保育所定員が高いなど就業・子育て環境が整っていることなど。上位20位のうち、250万人以上、東京・大阪圏の都道府県はほとんどなかった。データは3年に1度程度更新される予定。詳細な調査結果と分析は「日本でいちばん幸せな県民」(PHP研究所)として11月12日に刊行された。