放射線を体の外から浴びる外部被曝を、可能な限り防ぐための基本事項。(1)放射線の発生地点(線源)から距離をとる、(2)線源との間に遮へいを設ける、(3)放射線にさらされる時間を短くする、の3つで、外部被曝防護3原則ともいう。原子力施設の従事者、放射線を扱う医療従事者の間などでは、安全上の心得とされている。具体的には、放射線の影響力は距離の二乗に比例して弱まるので、例えば線源から1メートル離れた場所に比べ、10メートル離れた場所では100分の1、20メートルでは400分の1となる。また放射線の影響力は、浴びた時間に比例して強まる。放射線には物質を透過する性質があるが、鉛、コンクリート、水などで遮へいが可能。その場合、コンクリートは厚みや質量、成分で効果が変わる。これら3原則を適切に組み合わせて対処すれば、放射線障害などから身を守るのに役立つ。ちなみに外部被曝をもたらす主な放射線は、ガンマ線、X線、ベータ線、中性子線で、皮膚で吸収されるベータ線以外は、透過力が強いため、全身被曝となる場合がある。