微細な霧を噴射し、その霧の気化熱によって周囲の気温を下げる、蒸散効果を利用した冷却装置で、能美防災の登録商標。経済産業省中部経済産業局の地域新生コンソーシアム研究開発事業(2003、04年度)として、名古屋大学、清水建設、中部電力、能美防災、川本製作所、トーキンにより研究開発が進められた。周辺温度を2~3℃下げる効果があり、エアコンの約20分の1~30分の1と消費電力も低い。高圧で噴射された霧は16μm(1μmは1000分の1mm)と微細なため、完全に気化し、衣服などをぬらさない。05年の愛・地球博では、「ドライミスト」をはじめ、霧を利用した外気冷却システムが、先進技術として多くの施設に設置された。その後も、ヒートアイランド対策として注目を集め、六本木ヒルズなど、採用施設が広がりつつある。大阪市では、「大阪市ミスト作戦2007」として、心斎橋筋商店街など4カ所や、07年の世界陸上大阪大会でドライ型ミスト散布のモデル事業を実施している。