主に夕方から深夜にかけて、体を静止させている時に太ももやふくらはぎの内部、足の裏などにむずむずと虫が這うような不快感、異常感覚が慢性的に出現する病気。症状や部位は人によって異なり、痛かゆく感じる、火照るように感じる、痺れたように感じる、などのケースもある。出現部を動かすと、一時的に不快感が和らぐことから、患者の多くは就寝時でもじっとしていられなくなるのが特徴。そのため、レストレスレッグス症候群とも呼ばれ、日中に強い眠気が起こる過眠症などの睡眠障害や、睡眠中に脚が勝手にビクつきを繰り返す周期性四肢運動障害といった合併症を招きやすい。明確な原因はわかっていないが、研究者の間では、鉄分の不足、脳内にある神経伝達物質ドーパミンの機能低下が関係するという説が有力だ。日本では少なくとも200万~500万人の患者がいると推定され、とくに40歳以降の中高年女性に多く見られる。